メディアの広告収入をあげるには?gooでの広告マネタイズ最大化の取り組み

パブリッシャートレーディングデスク

現在のプログラマティック広告によるマネタイズは、多くがウォーターフォールからヘッダービディングへ移行してきています。

gooの広告配信でもヘッダービディングを導入していますが、その取り組みは古く2017年に商用配信を開始しました。その後の試行錯誤を経て、現在は以下の構成で実装しています。

資料で詳しく確認したい方はこちらへ

プラットフォーム

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その名の通りブラウザで動作するヘッダービディングと、アドサーバで動作するヘッダービディングがあります。
gooでは両者を導入し、広告マネタイズ最大化を図っています。

Open Bidding(OB)

Google Ad Manager(旧DFP)上で動作するヘッダービディングです。様々なADNW(アドネットワーク)やSSP(Supply Side Platform)が接続されています。

Amazon Publisher Services (APS)

Amazonのアドサーバに様々なADNW(アドネットワーク)やSSP(Supply Side Platform)が接続されています。

prebid.js

ブラウザ上で動作するオープンソースのヘッダービディング・プラットフォームです。グローバルで300以上のADNW(アドネットワーク)やSSP(Supply Side Platform)と接続可能です。

広告ユニット・広告タグの最適化

gooでは、ポータルサイトというメディアの性格上、goo内のサービスによってオーディエンスのデモグラ、行動特性やデバイスが全く異なります(ex.gooニュースとgooブログ)
そのため、オリジナルのタグマネージャを使用してサービス x 広告枠で広告ユニット・広告タグを出し分け、そのサービスのオーディエンスに合わせた広告タグの最適化を実施しています。

フロアプライスの最適化

広告のインベントリはgooのサービス(≒オーディエンス)だけでなく、シーズナリーなどでも変動します。
そのため、広告タグの最適化だけでなくサービス x 広告枠でフロアプライスのA/Bテストを常時複数パターンで実施し、それぞれの広告枠で収益最大化となるフロアプライスの自動最適化を行っています。

フィラーの最適化

ヘッダービディングでは、メディアのインプレッションを全てフィルさせることは収益最大化の観点からチューニングが非常に難しいです。
そのため、フィラーについても複数のADNW(アドネットワーク)でA/Bテストを行い、より収益の高いADNW(アドネットワーク)を採用しています。

prebid.jsのデータ分析

ヘッダービディングでは、入札のためのレイテンシー(UX)と広告収益がトレードオフの関係にあります。
prebid.jsでは、ADNW(アドネットワーク)別に様々なデータを取得することが可能です。そのデータに基づいた分析を行うことで、UX・広告収益を極力損なわないタイムアウトの推奨値、ADNW(アドネットワーク)の精査などに取り組んでいます。

広告・自社回遊の最適化

ヘッダービディングによりRPMを向上させることが可能ですが、RPMだけが収益最大化の手段ではありません。
広告ではなく、自社回遊コンテンツをデータ分析に基づいて最適に配信することによって、広告収益を損なうことなくPVを増加させ、最終的に広告収益を向上させることが可能です。

マルウェア広告(アドフラウド)の防止

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様々なADNW(アドネットワーク)と接続することで広告インベントリが増加した反面、不適切な広告やマルウェア広告の流入リスクが高まりました。
gooでは強力な審査専門チームを持ち、常に広告審査やパトロールを実施しています。
また、インプレッションをリアルタイムで監視してマルウェア広告を自動ブロックすることで、オーディエンスを保護し、メディア価値の毀損を防いでいます。

メディアの広告審査については、以下の記事でもご紹介しているので、ぜひこちらも参考にしてみて下さい。

まとめ

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以上がgooでの広告マネタイズ最大化の取り組みの概要となります。
goo 広告チームではgooの広告運用だけでなく、運用ノウハウを他メディアへ適用するPublisher Trading Desk(PTD)事業を展開しています。
メディア・ADNW(アドネットワーク)事業者・ソリューションベンダなど、様々なポジションでPTD事業に興味のある方は是非ご連絡ください。

メディアマネタイズの基本については、以下の記事でもご紹介しているので、ぜひこちらも参考にしてみて下さい。

また、サービス紹介資料もございますので、是非ダウンロードいただければと思います。

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