メディアマネタイズの基本(広告寄り)

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メディアマネタイズとは

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今やWEBサイトやスマートフォンアプリは、言葉の意味や専門的な情報を調べる、ニュースや天気予報を確認する、レシピを探す、お店を見つける、買い物もする等日常生活に欠かせないものになっています。また娯楽としても、動画を見たり、音楽を聴いたり、スポーツ記事や芸能記事を読んだりと、日々を楽しく過ごす為のツールとしても多く利用されています。

このようなWEBメディア(ここではWEBサイトやアプリを総称してWEBメディアと呼ぶことにします)は、そのほとんどが無料で利用できますが、もちろんボランティアでサービスを提供している事業者はほとんどいません。ではどのようにWEBメディアで収益を得ているのでしょうか。

この記事ではWEBメディアがマネタイズ(収益化)する方法について、ご紹介します。

メディアマネタイズの手法

広告メニュー販売

インターネット黎明期からある手法で、自社メディアに広告枠を設置して、閲覧ボリュームやクリック数等に応じて料金を設定し、営業担当者が直接広告主に販売したり、広告代理店が販売します。その場合、自社で配信を制御するためにアドサーバーが必要となります。また、枠を期間で販売する純広告や広告主の商材に関する記事を掲載するタイアップ記事広告等があります。

昔は閲覧されるボリュームが大きければ売れましたが、昨今ではGoogleをはじめとしたアドネットワーク等のプログラマティック広告が大きく成長し、競争が激しい為、自社メディアならではの特徴が無いと売るのが難しくなっています。

自社メディアならではの特徴が出せる要素としては以下のようなものがあります。

  • 広告主にマッチした読者層(例えば、高級ファッションブランドに特化したメディア、車に特化したメディア、不動産情報に特化したメディア等)
  • 精度の高いターゲティング配信(例えば、正確な年代性別でターゲティングできる、家族構成でターゲティングできる、今〇〇が欲しいという具体的な興味関心でターゲティングできる等)
  • 広告主がユーザーに伝えたいことを的確に記事にしたタイアップ記事広告の品質
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アドネットワーク(単体)

アドネットワークは、複数の媒体を束ねて一括で広告が配信できるプラットフォームです。

自社でアドサーバーを使って配信制御をすることなく、アドネットワークのタグ(SDK)を設置するだけで、アドネットワーク側に配信制御を任せることが出来ます。どのような広告が配信されるのかは各アドネットワーク事業者に委ねられますが、広告のサイズ設定や特定のドメイン/カテゴリをブロックする等の設定が可能な事業者があります。
Google Adsense(Google広告が配信されます)が市場で最も広告ボリュームが多く、良く使われています。

収益化が容易な半面、基本的にはアドネットワーク事業者に依存する為、広告のサイズやフォーマット、枠位置の最適化をする、収益性の高いアドネットワークを枠によって使い分ける以外に、WEBメディア側で収益性を改善する余地はほとんどありません。

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SSP(単体)

SSPは、複数のDSPからの入札競争を管理する広告配信プラットフォームです。

自社でアドサーバーを使って配信制御することなく、SSPのタグ(SDK)を設置するだけで、SSP側に配信制御を任せることが出来ます。どのような広告が配信されるのかは各SSP事業者に委ねられますが、広告のサイズ設定や特定のドメイン/カテゴリをブロックする等の設定が可能な事業者があります。

Google Adx(様々なDSPからの広告やGoogle広告が配信されます)が市場で最も広告ボリュームが多く、良く使われています。

収益化が容易な半面、基本的にはSSP事業者に依存する為、広告のサイズやフォーマット、枠位置の最適化をする以外に、WEBメディア側で収益性を改善する余地があまりありません。

アドネットワークと比べるとDSPからの入札競争がある為に単価が高い傾向があり、さらにフロアプライス(最低販売単価)を設定することで安売りを防ぎ、オークションプレッシャー(入札単価の底上げ)をかけられるという特徴があります。その一方で、フロアプライスを設定しなかったとしても、広告枠の在庫全てに対して、広告が配信されるわけでは無い為、フィラー(空き枠を埋めるもの)として自社広告(自社宣伝用の広告)を配信する設定をしたり、次に説明するウォーターフォールでアドネットワークを組み合わせます。

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ウォーターフォール(複数のSSP/ADNWの組み合わせ)

広告単価の高い配信事業者から順番に配信事業者を呼び出して、多段で広告を配信する方法がウォーターフォールです。

SSPを利用する上では、フロアプライス(最低販売単価)を設定して、広告の単価を底上げすることが有効ですが、収益を最大化できるフロアプライスを計算して設定すると、設定したフロアより安い入札しか無かった場合に広告が配信されずに空きが出ます。その空きを埋めるためにアドネットワークをフィラーとして設定することで、収益をプラスで得ることが出来ます。

また、フロアプライスの仕組みを利用して、高価格帯、中価格帯、低価格帯のように広告配信の層をいくつか作ることで収益をさらに増やすことが出来ます。

例えば、広告枠が表示されるタイミングでフロア300円で設定したSSPを最初に呼び、そのSSPから300円以上の入札が無ければ、次にフロア100円で設定したSSPを呼ぶ、そこでも100円以上の入札が無ければ、フィラーのアドネットワークを配信するといったことが出来ます。ウォーターフォールはアドネットワークだけに頼るよりも収益が高くなる長所がある半面、各SSPの市況に合わせた最適なフロアプライスを検証し、配信の順番を決める難易度の高さと、多段で配信プラットフォームを呼び出すことによる広告表示の遅延という短所があります。

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Header Bidding(複数のSSP/ADNWの入札競争)

Header Biddingは、複数のSSPやADNW(Header Biddingに参加する事業者をBidderと呼びます)を入札競争させる仕組みです。Google Ad Manager等のアドサーバーが必要となります。

元来、RTBはDSPがSSPを経由して入札競争をするものでしたが、Header Biddingでは複数のBidderが入札競争をします。各Bidder(SSP等)内でDSPからの入札によって一番高い広告が選ばれるのが1段階目、各SSPの一番高い広告同士が競争して最も高い広告が選ばれるのが2段階目と、2段階で入札が行われることになります。

Bidderが入札競争することで、オークションプレッシャーにより入札単価が高くなります。市場シェアが最も高いGoogle Adxの広告単価が高くなることが大きなポイントです。また、ウォーターフォールでは高い価格帯の層でフロアプライスを設定していた為に配信出来なかった広告も配信出来るようになり、広告在庫に対して広告が配信されるカバー率が上がります。

また、Header Biddingに対してフロアプライスを設定することで、2段階の入札競争を底上げして広告単価を高めることが出来ます。各BidderからのHeader Biddingを束ねるHeader Bidding Wrapperを使うことで多くのBidderを接続できます。

  • Prebid.js   ・・・ オープンソースのJavascriptが動く環境用のクライアントサイドWrapper
  • Prebid.server ・・・ オープンソースのサーバサイドWrapper
  • TAM      ・・・ Amazonが提供するサーバサイドWrapper
  • OpenBidding  ・・・ Googleが提供するサーバサイドWrapper

現状では、WEBメディアがもっとも収益を得られる手段の一つとなっており、サイトの閲覧ボリュームが大きければ大きいほど収益を大きくすることが出来ます。その反面、サイトの閲覧ボリュームが小さい場合には自社広告メニューの販売や、アフィリエイト広告の方が収益が高くなる場合もあります。

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アフィリエイト広告

アフィリエイト広告は、広告をクリックしたユーザーがその広告の商品を購入したり、店舗予約したりすることで、成果報酬を得る広告です。

通常の広告枠で配信するよりも、アフィリエイトの商材に関する記事や、商品を探すためのページの中にアフィリエイト広告のリンクを設置して、WEBメディアのコンテンツの一部とすることで収益性が高くなります。検索流入からの商品購入につながりやすいキーワード選定とSEO、商材選定が重要となります。ページ内容とアフィリエイトの商材がマッチしていないと収益性が低くなる為、収益ボリュームを出す為にはコンテンツ量も重要な要素です。

アフィリエイト広告については、以下の記事でもご紹介しているので、ぜひこちらも参考にしてみて下さい。

自社広告

自社広告は、最終的には自社商品を購入してもらったり、自社のWEBサイトの利用促進を目的とした広告です。

自社のECサイトや予約ページ等へ誘導をして、自社商品の認知向上や理解促進を短期の目的とします。自社のWEBサイトのオススメ記事に誘導して回遊を促す場合もあります。

月額課金(サブスクリプション)

コンテンツやツールを有料会員向けに月額で提供します。無料で利用できるコンテンツ/ツールも用意し、特定のコンテンツやツールは有料とすることで、有料会員の見込ユーザーを獲得する手法が一般的です。

都度課金

コンテンツやツールを都度販売して提供します。
無料で利用できるコンテンツ/ツールも用意し、特定のコンテンツやツールは有料とすることで、有料課金の見込ユーザーを獲得する手法が一般的です。

メディアマネタイズのトレンド

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今や自社広告メニューで黒字化できるメディアは限られています。
広告市場ではGoogleが寡占状態となり、広告主の予算の多くはGoogleに費やされています。
メディアが効率よく収益を最大化する為には、Googleに流れた広告予算をGoogleを経由して自社の収益にすることが近道となります。もちろん、自社の広告メニューを魅力的なものとし、Google広告との差異化を図ることで収益を上げることも、魅力的な有料コンテンツで収益を上げることも、特定他社に収益を依存し過ぎるリスクを回避する為には重要ですが、非常にハードルが高いのも事実です。

その為、現時点での理想的な広告マネタイズ方法は、広告枠を適切に配置し、アドサーバーであるGoolge Ad Managerを導入して、Google Adxを使い(2018年からGoogle Adxを使うためにGoogle Ad Managerが必要な仕様になっています)、Header BiddingでBidderを多数接続してオークションプレッシャーを強めながら、フロアプライスを設定して単価の底上げをしつつ、フィラーにアドネットワークを配信することです。

アフィリエイト広告のためのコンテンツをメインとしつつ、通常の広告枠も設けてHeader Bidding等を利用することで、収益をさらに拡大するサイトも増えています。

メディアマネタイズの課題

アドサーバー、Header Biddingの仕組みの理解と導入、設定、チューニング等に加えて、多数の配信事業者との契約と入金管理、さらに多数の事業者の広告パフォーマンスを枠毎に分析するためのレポート統合、枠毎のフロアプライス算出と頻繁な最適化等、ノウハウとそれを実行する体制が必要となり、専門人材の確保とそのコストが課題となります。
さらには、個人情報保護の強化や3rd Party Cookie問題、広告主のブランドセーフティ等、毎年新たな課題や、それに対応したアドテクノロジー、事業者が出てくるため、それらにタイムリーな対応をするための検証等の先行投資も課題といえるでしょう。

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WEBメディアを運営している企業に対し、メディアマネタイズで最も重要な部分を担う広告収益について、長年gooを運営してきた広告ノウハウを提供し、お手伝いするのがgooパブリッシャートレーディングデスクです。

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