ChatGPTでブログ記事を作成してみた!プロンプト例や作成手順を解説

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最近多くの場面で「ChatGPT」の名前を聞く機会が増えました。
用途についても様々な情報があり、どのような使い道があるか模索している方も多いのではないでしょうか。
この記事では筆者がChatGPTを使うきっかけになった「記事作成」について、リアルなChatGPT使用風景(作業時は2023年2月)と、書いた記事がその後どうなったかを紹介します。

ChatGPT(チャットGPT)とは?

ChatGPTとは

ChatGPTは2022年11月にリリースされたチャットボットです。
ユーザーの質問に対しAIによる文章が自動生成され、学術界や産業界など多くの分野について情報を提示してくれます。Appleのsiriが音声で応えるように、ChatGPTはテキストを生成して応える、といったイメージが分かりやすいかもしれません。

ChatGPT(チャットGPT)のメリット(できること、使い道など)

筆者がChatGPTを使用している業務は、ざっくりまとめると下記になります。

  • 記事作成
  • 広告文の作成
  • プログラムコードの作成

他にも社内の情報では、上司へ業務状況を報告する会議用のスライド作成のヒントを得た、VBAのコードを作成した、広告の計算が苦手でChatGPTに聞いている、など、皆様々なシーンで活用しているようです。

これまでの「Googleで検索する」という情報収集に「ChatGPTにも聞く」といった行動パターンが追加されているようです

ChatGPT(チャットGPT)のデメリット(注意点など)

ChatGPTは情報の正確性や根拠の乏しさなど、懸念点も数多く話題がありますが、筆者が実際に記事作成で使用している上で特に気になる点はこちらです。

  • 2023年4月までの情報に限られている
  • 情報が正確か不明確
  • 文法を修正する必要がある

筆者は当ブログの記事を作成する業務を担当しています。当ブログは移り変わりが激しいデジタルマーケティングのトレンド情報を主題としていますが、ChatGPTは2023年4月のデータで学習されているため、最新のトレンドについては適切な文章を返してくれません。情報の正確性については現状の機能では不十分であり、自力で補う必要があります。

ChatGPT(チャットGPT)を使ったブログ記事作成の流れ

下記はChatGPTを使用する工程を含めた、記事作成業務全体の流れです。
今回ChatGPTを使用するのは「構成案作成」からです。

 

強化したいコンテンツを検討【打合せ】今回はインターネット広告カテゴリのブログ記事を新規に作成します。
タイトルキーワードを選定インターネット広告のブログ記事のテーマとして「フリークエンシー」を題材とすることに決めました。
キーワードの選定や抽出にはSiencaインサイトを活用しました。Siencaインサイトはトピッククラスター分析を通じてユーザーの興味関心を把握できるため、タイトルのキーワード選定する際におすすめSEOツールです(無料プランあり)
競合他社の上位サイトを分析「フリークエンシー」で検索し、上位に表示されているサイトを分析します。
そもそもキーワードの検索ボリュームが少ないため、記事自体があまり書かれていないようです。
いま存在しているサイトでは満足できない要素を自社記事のポイントに盛り込みます。
①構成案作成【ここからChatGPT】5W1Hで記事のターゲットを想定し、台本のようなものを作ります。
この土台がしっかりできていないと、後の文章作成で話の流れが混乱するため大事な骨組み部分となります。
②調査筆者はいままで広告運用業務において「フリークエンシー設定」を幾度となく扱ってきました。
ですがフリークエンシー設定の裏側を説明できるか、他の指標との違いを具体的に理解できているかと言われると「できていない」と感じています。。自分自身が理解不足な点を補うべく調査します。
③文章作成調査で集めた情報をもとに、文章を下書きします。 記事の条件として、検索ニーズであるユーザー目線を取り入れるのはもちろんですが、一ユーザーとして自分の知りたいこと、自分が分かりやすいと思う書き方で表現するよう心がけています。
④校正チェックWordPressに投稿する前に誤字や脱字の確認をはじめ、コピーコンテンツとなっていないかなど、様々な校正チェックを行います。

①ChatGPT(チャットGPT)に構成案を聞いてみた

まずは「構成案」の作成です。他社のサイトを参考にしつつ、どのようにオリジナリティを出し(ブランディング)、どのように筆者独自の視点を書くか、頭を抱えることも。

作業フォーマット

プロンプト例:構成案編

ChatGPTに質問してみます。

ChatGPT質問例:構成案

巷では質問者のプロフィールや立場(図ではプロのデジタルマーケター)を交えて質問すると良いと言われていますが、記事作成ではあまり関係ないように思います。

回答が生成されました。

ChatGPT回答例:構成案

 

しっくりこないので、もう一度同じ質問をしてみます。

ChatGPTが注目されている理由の一つに、質問の度に答えが若干変わる特性があり、口調や単語、タイミングを少し変えるだけで違う回答が生成されます。

ChatGPT質問例2:構成案

 

今回は大して変わらずでした。
一般的にはこの内容で良いかもしれませんが、筆者の書きたい内容とは違います。

そこで、質問を変えることにします。
キーワードを再度調べたところ、「リーチとの違い」というトピックやサジェストが目立ちました。

KW再検討

 
記事タイトルを練り直し、そのまま質問に使用してみます。

ChatGPT質問変更2:構成案

 
すると、以下のような回答が!イメージにかなり近く、即決です。

ChatGPT質問変更3:構成案

結果

結果的に今回の構成案はこの内容に決めました。
フリークエンシーの話がメインですが、リーチについても基本概要を書くことにしました。

構成案完成図
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②ChatGPT(チャットGPT)で調査

ChatGPTの回答は、知らないこと、分からないこと、詳しく知りたい情報がたくさん出てきます。下記は最初の段落である「フリークエンシーとは」を深堀っていく様子です。

chatgpt-blog-chousa

プロンプト例:調査編

構成案で採用した回答をもとに、「もっと詳しく」と思いながらChatGPTに質問を繰り返します。

ChatGPT質問例:調査編

 
ありきたりな内容で、しっくりきません。そこで質問の仕方を変えてみます。

ChatGPT質問変更:調査編

結果

お!イメージしていた回答をもらえました。この回答をもとに広げていきます。

ChatGPT回答例2:調査編

③ChatGPT(チャットGPT)で文章作成

これまでの回答を見ての通り、ChatGPTの文法・論調は一定で、いかにもロボットが書きましたという文章です。そのまま使用することはありません。
そのため、ChatGPTは著作権に関する懸念がよく話題に上がりますが、筆者の作業方法においてその点は心配していません。あくまでヒントを得ているだけで、そこから独自の文章に加工しているからです。

chatgpt-blog-sakusei

プロンプト例:文章作成編

しばらく文章作成用の質問を続けます。
丁寧すぎて逆に分かり辛いのと、序盤の段落なのに長すぎます。

ChatGPT質問例:文章作成編

 
省略していますが、その後何回か聞き方を変え質問をしています。
質問回答を繰り返す内に、聞き方のコツを掴めるようになります。

ChatGPT質問例:文章作成編2

 
具体性を交えたことでイメージに近い回答がでてきました!

結果

その後、筆者の視点を交えながら文章を整え、最終的にこのような形になりました。

FQとは

 
紹介したのは一段落ですが、同じ作業を他の段落でも行いました。

④ChatGPT(チャットGPT)で校正チェックもできるのか?

記事執筆後、WordPressに投稿する前に誤字や脱字、コピーコンテンツになっていないか、など、様々な校正チェックを行います。

chatgpt-blog-check


ChatGPTで校正チェックを質問するとどのような回答が得られるか、少しだけ試してみました。

ChatGPT質問例:校正

ChatGPTチェックの結果!

訂正箇所を回答してくれました。

ChatGPT質問例:校正2

その後ChatGPTで作成した記事のSEOはいかに?

そして、完成した記事はこちらです。

ChatGPTを使いながら書いた記事がSEOに通用するのか、経過に続きます。

 

ページUP後3か月の進捗

検索キーワード「フリークエンシー」の掲載順位の推移です。
記事UP:23年2月28日、集計期間:23年3月1日~23年5月31日

サーチコンソール
サーチコンソール

検索結果
検索結果一覧

(画像クリックで拡大)

 
記事UPから約3か月の経過を確認しました。
始めは30位前後で、1か月で10位前後に上がり、2か月経つ頃には安定して10位以内を維持しています。

考察

ChatGPTで書いた記事のSEO効果はどうなのか、という話をよく耳にします。
正確性、クオリティ、効率化、すべてにおいて言えますが「使い方次第」というのが個人的な意見です。
Googleが公表しているAI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンスでは、コンテンツの作成方法を問わずE-E-A-T の品質を満たす、オリジナルで高品質な、ユーザー第一のコンテンツの制作を意識することが重要だと書かれています。
ChatGPTで書いた記事がユーザーの問題を解決する内容であれば、SEO効果はあるのではないかと考えています。(実際に検索順位は現在も上がっている)

>>E-E-A-Tに関する記事はこちら

まとめ

記事制作の流れでお伝えしたように、目指している記事の条件として、検索ニーズであるユーザー目線を取り入れ、一ユーザーとして自分の知りたいこと、自分が分かりやすいと思う書き方で表現することです。

筆者は他の業務も兼務しながら記事を書いていますが、時間の許す範囲で上記の条件を満たす記事を書くために、情報収集作業をChatGPTに頼っているという感じでしょうか。

今回のようにたくさん質問を繰り返すこともあれば、すんなり望む回答を得られたり、またはごく一部だけ使うときもあります。もちろん一切使わないこともあります。

ChatGPTを使うという固定観念に囚われず、目的と相性の良い使い方を柔軟に探っていくのが良いと思います。


筆者紹介 hossy
紙媒体の編集部からWeb制作会社を経て、現在の広告業務全般の部署に所属して5年。 広告運用の経験を生かし主にインターネット広告関連の記事を担当。 Google広告・SNSの新機能やトレンドを日々模索してます。傍らSEOやマ―ケティングについて勉強中。

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