メール誤送信を防ぐ3つの対策!チェックリストダウンロード可能

データソリューション

日々メールマーケティング活動を行っていく中で、誤った内容でメールの送信をしてしまいそうになったり、送信するセグメントや送信予定日時を間違いそうになったりと、ヒヤリとした経験をしたことはありますか。

その他にも、メールの件名が違ったり、メール本文内の文章に誤字・脱字、フォントサイズの間違い等の誤りを経験したこともあるのではないでしょうか。
また、マーケティングオートメーションツール(以下、MAツール)を導入する企業が増え、メール施策が効率的に行えるようになった一方で、十分なチェック機能が働いていない場合、大きなミスに繋がる事もありえます。

今回は、メール誤送信を防ぐための3つの対策について紹介し、安心してメールマーケティング業務を行うことができるように役立てていただけるコンテンツとなっております。
また、誤送信対策のためのチェックリストもダウンロードできるため、最後まで読んでいただけると幸いです。

メール誤送信が発生してしまう原因

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そもそものお話になりますが、メールマーケティングにおいてメールを送信する際に、なぜ誤送信が発生してしまうのでしょうか。

メール誤送信の原因はこれだけある

誤送信の原因はいくつか挙げられますが、特に多そうなものを以下に挙げていきたいと思います。

①MAツールの使い方に慣れていない
➁メールマーケティングのスケジュール管理が適切になされていない
③リソース不足等でメールマーケティング業務に充てる時間を十分に確保できない
④チェックの仕組み化が確立していない
⑤業務にかかわる人たちの間でコミュニケーションが適切に取れていない

①MAツールの使い方に慣れていない

こちらはMAツールを新しく導入したタイミングや、新しい担当者が初めてMAツールの操作を行う際に発生します。MAツールのどの機能をどのように使うのかを適切に把握していない場合、間違った使用方法により誤送信をしてしまう可能性があります。

➁メールマーケティングのスケジュール管理が適切になされていない

メールマーケティングにおいてスケジュール管理は重要です。各イベントの訴求スケジュールについて確認し、それに合わせてメールを送信する日程を調整します。送信日が確定したら、そこから逆算し、メール素案、メール作成日などを設定し、作成を行っていきます。

スケジュールが適切に管理されていないと、メールを送信したい日の直前まで送信する内容が決まっていなかったり、メールの送信設定がぎりぎりになってしまったりして、誤送信に繋がる恐れがあります。

③リソース不足等でメールマーケティング業務に充てる時間を十分に確保できない

メールマーケティングだけに限らず、他の業務においても十分な作業時間を確保することが重要です。単純に作業時間を多く確保すればよいというわけではありませんが、時間がない中でメールの送信設定を行うことは、セルフチェックの時間を十分に取れないことに繋がり、ミスが発生しやすくなってしまいます。

④チェックの仕組み化が確立していない

人は大なり小なり必ずミスをしてしまいます。個人の意思だけでミスを無くすことはほぼ不可能です。そのため、チェックの仕組み化が重要になってきます。ただ、チェックの体制が決まっていなかったり、チェックする項目が俗人化していると、ミスをしている個所のチェックがされないままメールを送信してしまう可能性がでてきます。

⑤業務にかかわる人たちの間でコミュニケーションが適切に取れていない

チェックの仕組み化ができていたとしても、担当者間でコミュニケーションが適切に取れていないと、ミスが発生してしまいます。

例えば、MAツール作業担当者Bさんは、いつも送信日まで余裕をもってメールの設定対応を実施しているとします。今回、たまたま前日までに送信する内容が確定せず、当日においても内容が二転三転するといった事態が発生しました。

メール配信当日の午前中に、送信内容の作成担当者Aさんから指示書を受け取り、Bさんは内容通りに設定を行いました。

ところが、急遽メール送信内容の差し替えが発生してしまい、Aさんがそのことを午後一にBさんにチャットツールで連絡を取りました。しかし、Bさんは連絡に気づかず差し替え前の内容のまま作業し、完了したことをAさんに伝えました。

Aさんは差し替え内容を反映してくれたのだと信じ、そのまま送信を行ってしまいました。
結果として誤ったメール内容を送信してしまい、再度訂正メールを送信することとなりました。

Bさんとしては、午前中に来た送信内容が確定版だろうという思いこみ、一方、Aさんは、Bさんが差し替え後の内容で作業を完了させてくれたと思い込み、内容を確認することなく送信してしまったのです。

上記はあくまでも例であり、ここまで極端なケースは少ないかもしれませんが、コミュニケーションが取れていないことは誤送信の要因となり得ます。

メール誤送信:弊社のヒヤリハット事例

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ここまで憚りながら誤送信について書いてきましたが、実は弊社でもメールマーケティングにおいてヒヤリハットとなる経験をしたことがあります。今回はその時の詳細をご紹介させて頂きます。

弊社はクライアント様よりメールマーケティング業務を請け負っており、担当者Cさんはその日もスケジュール通りメールの配信設定を行っておりました。送信予約のボタンを押せば、送信できる段階まで作業が完了しておりましたが、チェック担当者Dさんがメールのフッターの掲載内容を間違えていることに気付きました。

送信メールの作成作業をしていたCさんは、フッターの掲載内容を変更するために、別日に送信した正しいフッターの掲載内容を使用していたメールをコピーし、それを修正する形でフッターの掲載内容の間違いを修正いたしました。

この対応でどういったリスクが発生するかお気づきになりましたでしょうか。Cさんは別日に送信したメールのコピーを使用し、メール本文「のみ」を修正し、「件名」の変更については対応が漏れていたのです。

幸いにもDさんがチェックリストに基づき2回目のダブルチェックを行っていたため、上記の変更漏れに気付くことができました。

弊社でのヒヤリハット事例から考えられる誤送信が起こり得る要因としては、先程紹介した④(チェックの仕組み化が確立していない)と⑤(業務にかかわる人たちの間でコミュニケーションが適切に取れていない)が該当いたします。

④においては、もしDさんがチェックリストを使用せず、修正差分のフッターのみの確認に終始していたら、本件は誤送信に繋がったと思われます。チェックの仕組み化をしていたことで誤送信を防ぐことができ、左記の重要性を自ら再認識いたしました。

⑤においては、今回Cさんは、別日に送信したメールをコピーして修正したことをDさんに伝えたため、2回目のダブルチェックにおいても、初回時と同様に、丁寧にDさんはチェックを実施してくれました。

チェックリストがあったとしても適切なコミュニケーションが取れていなければ、人によっては少し簡略的にチェックを行ってしまう場合があるかもしれません。コミュニケーションを適切にとることで防げる誤送信もあることを改めて自覚いたしました。

弊社のヒヤリハット事例を通して、チェックの仕組み・体制と適切なコミュニケーションを心がけることにより、誤送信の可能性を低減できることを知っていただけると幸いです。

メール誤送信を防ぐ3つの対策

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本章においては、弊社のヒヤリハット事例を教訓に、誤送信を防ぐ3つの対策について紹介いたします。

①作業者の稼働の確保

1点目は、メール送信までの作業者の稼働確保は重要です。どんなに優秀な方であっても時間に余裕がなければミスが起きやすくなります。また、時間があればセルフチェックを行ったり、いつもミスをしやすい箇所においては十分に注意を払いながら作業を行うことができ、ミスを減らすことができます。

また、稼働の確保は作業担当者だけでなく、チェック担当者の稼働確保も必要です。チェックの質が良くないとミスに気付けないため、しっかりと稼働を確保するようにしましょう。

②チェック体制・仕組みの構築

2点目は、担当者の稼働を確保したのなら、次はチェックの体制・仕組みを構築することが大切です。

チェックの仕組みとしては以下の2段階があります。

  1. 作業担当者によるセルフチェック
  2. チェック担当者によるダブルチェック

作業担当者のセルフチェックについては、作成作業中にミスに気づいたら修正するのはもちろんですが、作業が終わった後、少し時間を空けて第三者的な視点で作成したメール等について誤りがないか確認することが大事です。

作業担当者だけでは、思い込み等が入っていたり、新たな視点でのチェックができないというデメリットがあります。そこを補うためにチェック担当者によるダブルチェックが大事になってきます。

ダブルチェックにおいては、チェック担当者は初めてメール文を見るため、メールを受け取る顧客に近い立場でメールの内容を見ることができ、内容の間違いや誤字・脱字等の確認を行うことができます。

ただし、ダブルチェックも万能ではありません。チェックの仕方が俗人的になってしまうと、チェック担当者によって確認する項目が変わってきたり、同じチェック担当者であってもメールによってチェックする項目・内容が変わってくる可能性があります。

上記のようなチェックのムラをなくすためのポイントとしては、チェックリストを活用することです。チェック項目については、全体をチェックできるよう、確認項目に偏りが無いようにしていく必要があります。

作業担当者及びチェック担当者がチェックリストに沿ってダブルチェックを行うことで、誤配信のリスクが大きく低下します。

チェックリストの作成に手がかけられない方もご安心ください。本ページの最後にチェックリストをご用意しておりますので、ダウンロードしていただき、少しだけ皆様に合うようにアレンジしてご使用いただければと思います。

③テスト配信

最後の3点目は、MAツールのテスト配信機能を活用した、テスト配信です。

チェック体制・仕組みの構築が完了し、ダブルチェックを済ませたらいざ本送信!となるのはまだ早いです。MAツールのプレビュー画面上では問題なくメールの内容が完成しているように見えても、実際に送信してみたらフォントサイズが少し違っていたり、画像等のビジュアルが見れなかったりといったケースが起こる場合があります。

そんな事態を回避するために、MAツールのテスト配信機能を活用するようにしましょう。当機能を使用し、作業担当者・チェック担当者・必要な場合その他適切な方へテストメールを送信し、顧客が受け取るメールとして問題がないか最後の確認を行うようにしましょう。

確認するポイントとしては、上記で上げたような画像が適切に表示されるかや全体において表示崩れがないか、フォント等に違和感がないか等が上げられます。
このとき、複数のデバイス・メーラーで確認すると良いでしょう。

PCだと問題ないが、スマホだと小さすぎて見えない、Gmailでは問題ないが、Outlookだと画像が表示されないといったことが発生することがあり得ますので、複数の環境で実際にテストメールを送り、確認を行うことが肝要です。

一部のMAツールでは複数のメーラーでの表示を確認できる機能を備えているものがありますので、上手に活用するようにしましょう。
また、この時一人ですべてを確認するのは大変なため、複数人に送信しダブルチェック以上を行うことが誤送信を防ぐポイントとなります。

このテストメール送信は誤送信を防ぐための最後の砦となるため、必ず実施するようにしましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。メールマーケティング業務において皆さま細心の注意を払ってご実施されているかと思いますが、ミスは必ず起きるという前提のもと、ミスがあっても発見し、対応できるようにすることが重要です。

今回ご紹介した3つの対策はミスを発見し、誤送信を防ぐのに大変有効なため、是非ご実施してみてください。

メール誤送信チェックリストのダウンロードはこちらから

メール誤送信防止のためのチェックリストについてはこちらからダウンロードください。

筆者紹介 むらちゃん
医薬品・医療機器の規制要件コンサル、教育コンサル、エステサロンのマーケティング等幅広い経験を経て、現在は弊社データソリューション本部に所属。
MAやデータを活用したデジタルマーケティングのコンサルティング業務に従事し、マーケターのスキルを高めるため日々格闘中。

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