SEOに有効な競合分析のやり方は?重要性とフレームワークを活用した調査方法

ウェブマーケティング

Webサイト運営やメディア制作において、競合分析は欠かすことのできない最初のステップです。本記事ではWebサイト運営やSEO戦略に有効な、競合分析の方法や抑えるべきポイントについて解説します。

SEOにおける競合分析の重要性や考え方、効率よく分析を行うためのフレームワークの活用についても紹介しますので、SEO強化や競合調査の参考にしてください。

競合分析とは

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Webサイト制作や運用において、競合分析は必須ともいえる項目です。競合分析とは同一ジャンルや業界、同じ市場で活動する競合(ライバル)他社の情報を収集し、その情報を分析することを指します。競合分析を行うことで他者の強みや弱み、特徴などを把握するほか、競合サイトにおける戦略やSEO施策などを知ることが可能です。

また競合分析から、自社が狙うべきターゲット層の見極めや訴求方法など、さまざまなマーケティング戦略へとつなげることができます。競合分析は単に競合他社を知るだけでなく、自社の強みや立ち位置を把握し、今後の戦略などを方向立てていく目的もあるのです。

SEOにおける競合分析の重要性は?

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競合分析を行わなくとも自社サイトの設計や運用、SEO施策は可能です。しかし競合分析をせず、自社の既存客の情報のみをもとにWebサイト制作や運用を行った場合、どのようなキーワードで上位表示を目指せばよいか判断が難しくなります。また自社が目指すべき方向性や訴求を行うターゲットについても、ブレやズレが起こってしまうこともあるのです。

競合分析を行えば、自社がアピールすべきターゲット層を的確に把握することができます。また競合サイトを分析すれば、検索意図の把握も可能です。Googleでは検索意図を満たすコンテンツを評価し、検索上位へ掲載する傾向があります。適切なターゲットとその検索意図を把握したうえでコンテンツ制作を行うことこそが、SEO戦略で非常に重要なポイントとなるのです。

競合分析のやり方は?

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Webサイト制作における競合分析では、以下のような手順で調査を行います。

  • 分析を行う対象となる競合サイトや企業を選出する
  • 企業分析(会社や商品、サービスなどを分析)
  • 競合サイトの構造を調べる(カテゴリやジャンル、ページボリュームなど)
  • 競合サイトの分析(コンテンツや流入キーワード、SEOやトラフィック、主要ページ)
  • 自社と競合先のマッピングを行う
  • 自社の強みや弱みを分析
  • マーケティング戦略やSEO戦略を組む

分析の対象とするベンチマーク企業やサイトは、同業者や同一エリアで展開する事業などの直接競合のほか、上位表示を狙っているキーワードで検索上位にあるサイトのようなSEO上の競合先も対象とします。

ターゲット調査なども含め、対象となる競合サイトの概要や商品、サービスなどについて調査分析を行います。この際、その企業の特徴や強み、弱みなども分析しておきましょう。

具体的な競合分析は、フレームワークを用いて理論的に調査分析を行うことが大切です。さまざまなフレームワークがあるため、事業規模やジャンル、目指す方向性に応じた分析方法を選ぶとよいでしょう。
競合サイトの構造やSEO戦略など、Webサイト分析などは専用ツールなどを活用するとスムーズです。自社と競合先のマッピングを行い、立ち位置を把握することも大切です。必要な分析を行った後は、分析情報をもとに具体的な戦略を立てていきます。

競合分析に役立つフレームワーク

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ここでは、競合分析に役立つフレームワークをいくつか紹介します。

SWOT分析

SWOT分析とは、内部環境(強み・弱み)と外部環境(機械・脅威)を、4つの項目に分けて分析するフレームワークです。

  • 強み(Strengths):自社の強みや長所、得意な点
  • 弱み(Weaknesses):自社の弱みや短所、苦手とするところ
  • 機会(Opportunities):市場でのチャンスポイント、プラスに働くこと
  • 脅威(Threats):市場でのマイナスポイント

強みは競合他社との比較や、顧客目線で考えるとスムーズです。ピックアップした要因は、ほかの要因とクロス分析を行うとより細かな分析が行えます。自社だけでなく、サービスや商品に対しても、有効に使えるフレームワークです。

3C分析

3C分析とは自社・競合他社・市場の3つの要素を使って分析を行う、基本的なフレームワークです。分析した情報をもとに、マーケティング戦略や事業計画などを立てるのに用いられることが多いです。

  • Customer(市場・顧客):顧客ニーズや消費行動、市場規模や変化、トレンドなど
  • Competitors(競合他社):企業概要やサービス、規模、サポートや体制、業界内での位置や影響力など
  • Company(自社):商品やサービス、売り上げやシェア、リソースや体制、強みやPR力など

それぞれ情報を整理し、関係性までを考えて分析することがポイントとなります。

4C分析

4C分析は顧客目線で競合分析や市場分析、マーケティング分析などを行うフレームワークです。新規展開だけでなく、サービスの見直しや改善が必要となった場合にも活用できます。

  • Customer Value(顧客価値):顧客の特性、ニーズ、行動パターンを分析します
  • Cost(顧客コスト):企業の利益ではなく顧客のコストに目を向けます
  • Convenience(利便性):どのような点に利便性を感じているか
  • Communication(コミュニケーション):接客やカスタマーの対応など

上記4つの観点で他社と自社とで分析を行うことで、顧客ニーズの把握や、それぞれの差別化を図れます。また、ターゲットのニーズをしっかりと把握できるため、訴求のずれが生じにくいメリットがあります。

VRIO分析

VRIO分析は、自社の競合優位性を分析するためのフレームワークです。自社を4つの項目に分けて経営資源の価値や力を評価していきます。経営資源とは、主に企業や売り上げをなして事業を続けるための資源(ヒト・モノ・カネ・情報など)のことです。3C分析などと組み合わせて活用します。

  • 経済的な価値(Value):企業の有する経営資源に経済的な価値があるか評価
  • 希少性(Rareness):競合他社にはない経営資源を評価分析
  • 模倣可能性(Imitability):他社が真似できないような経営資源かどうか
  • 組織(Organization):所有している経営資源を維持・活用できる組織かどうか

自社の強みのほかに弱みや課題なども可視化できるため、戦略の立て直しの際や自社分析を深めたいという場合にも最適です。

競合分析のためのテンプレートやツールも便利

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競合分析のためのフレームワークは、分析を行うための考え方や分析ポイントの把握において非常に有効です。しかし分析に慣れていないと、どのような項目をどういった視点で分析すればよいのかわからず、肝心な分析情報を得るところまでたどり着けないケースも少なくありません。

競合分析に不慣れな企業やリソースが足りていない場合には、テンプレ―トや競合分析ツールなどを活用するのもおすすめです。また競合サイト分析などを行う際は、ツールの活用が非常に有効です。

競合他社分析:ATLASSIAN 競合分析テンプレート

プロジェクト管理ツールなどを開発提供する、シドニーのソフトウェア企業「ATLASSIAN」が提供する競合分析テンプレートです。競合分析や優位性調査、SWOT分析やマーケティング戦略まで幅広い分析が可能。利用ユーザー数やエージェント数に制限はあるものの、無料で活用できます。
出典:ATLASSIAN 競合分析テンプレート

競合他社分析:asana 競合分析テンプレート

「asana競合分析テンプレート」は、ワークマネジメントツールなどを提供する「asana」による、自社の目的に合った競合分析テンプレートが作成できるサービスです。必要項目に情報を入力することで、的確な分析レポートの作成が行えます。(無料トライアルあり)
出典:asana 競合分析テンプレート

競合サイト分析:シミラーウェブ 競合サイト分析

シミラーウェブが提供するアクセス解析ツールでは、競合他社のサイト分析が可能です。競合サイトのアクセス数や検索キーワード、集客方法のほか、サイト比較機能などもあるため非常に便利です。無料プランでもある程度の分析が可能ですが、複数他社の分析を行うならPRO版を契約するのがおすすめです。
出典:シミラーウェブ 競合サイト分析

競合サイト分析:ミエルカ

ミエルカは自社サイトのSEO強化や、競合他社のサイト分析などが行えるSEOツールです。競合サイトの各種情報が把握できるほか、検索意図やユーザーニーズ、競合が獲得しているキーワードなども自動で分析してくれます。分析情報をどのように活用すればよいかわからないという方にも、心強い味方となってくれるツールでしょう。
出典:ミエルカ

SEO戦略において競合分析は重要なポイント!

競合分析や競合サイト分析は、自社サイトの立ち上げやSEO戦略において、欠かすことのできない分析項目となります。Webサイト制作や運用では、競合先の分析と合わせて競合サイトの分析も必要です。

テンプレートやツール、外部サービスなどを活用し効率よく分析を行えば、分析にかかる負担を軽減しつつも、必要な情報分析が可能です。ターゲットを見極めて検索意図に沿ったコンテンツ制作や訴求を行うためにも、競合分析で得た情報をしっかりと活用していきましょう。

著者(writer)
marketingX by goo 編集部

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