Instagram広告の種類やメリット、効果的な運用方法について解説

インターネット広告

世界で10億人以上の人が利用するInstagramは、企業アカウントも数多く運用され、ブランドのプロモーションやショッピングの場としても利用されています。この記事では、Instagram広告を始めたいと考えている方に、Instagram広告の多彩な広告フォーマットや効果的に運用するためのポイントなどをお伝えします。

Instagram広告とは

Instagram広告は、FacebookやInstagramで有名なMeta社が提供している広告サービスです。

株式会社ホットリンクの調査によりますと、週1回以上Instagramを利用するユーザーのうち約59%がInstagramで商品を発見し、検索した経験があると答えており、商品の認知拡大や販促のツールとして企業のInstagram運用や広告は有効であることが分かります。

Instagramで発見して興味を持った商品を検索した事のあるユーザーの割合は58.6%
ホットリンク総研調べ

 

Instagram広告のメリット

ビジネスへの活用が期待されるInstagramですが、広告としてはどんなメリットがあるのか、3つのポイントを解説します。

少額から手軽に始められる

Instagram広告は少額の予算から始められます。1日の最低出稿金額は1ドル(米ドル)で、日本円にすると100〜150円程度です。広告の単価はオークション形式で決められますが、あらかじめ設定された予算に合わせて広告が配信されるので、上限を超えることはありません。初期費用や月額費用も無く好きなタイミングで始められます。

詳細なターゲティングができる

InstagramはFacebookと同じターゲティング機能を使用しています。そのため、Facebookのユーザー情報から得られる「年齢・性別」「エリア」「属性」と、Instagramユーザーの「興味・関心」や「行動」を組み合わせた、高精細なターゲティングが可能です。

Instagramの「興味・関心」はユーザーがフォローしたアカウントや「いいね」した投稿から類推された情報で、以下のカテゴリーで設定できます。

  • エンターテイメント
  • スポーツ・アウトドア
  • テクノロジー
  • ビジネス・業界
  • フィットネス・ウェルネス
  • 家族と交友関係
  • 買い物・ファッション
  • 趣味・アクティビティ
  • 食品・飲料品

Instagramの「行動」は、過去の購入履歴やデバイスの利用状況、旅行や記念日など、ユーザーの行動履歴に基づきターゲットを設定します。

また、Facebookの「属性」には以下の情報が含まれます。

  • 学歴 
  • 仕事 
  • 収入 
  • ライフイベント(誕生日など)
  • 政治 
  • 交際 
  • 子供の有無

若い人や女性にアプローチしやすい

Instagramのユーザーは10~20代が多く、商品やサービスを若年層のターゲットへアプローチする手段としてInstagram広告は有効です。2020年に総務省が発表した調査報告書によると、2020年1月の時点では、10代で63.4%20代で64%の人が利用していることが分かりました。男女別で見ると男性は31.9%女性は43.8%と、女性の利用者がやや多くなっています。

【令和元年度】主なソーシャルメディア系サービス/アプリ等の利用率(全年代・年代別)

Instagramの年代別利用者数
データ引用元:総務省の調査を元に作成

Instagram広告の費用、目的・入札方式の選択についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。

Instagram広告の掲載場所

Instagram広告には4種の配信面があり、それぞれ表示方法や機能が違います。各配信面の特徴を解説します。

Instagram広告の配信面
画像引用元:Facebook広告ガイドを元に画像作成

ストーリーズ広告

ストーリーズ広告は、Instagramのストーリーズ枠に表示される広告で、画像、動画、またはカルーセル形式で最大15秒間表示されます。通常のストーリーズ投稿は24時間以内に消えてしまいますが、広告は消えません。投稿の合間に全画面で表示されるため、ユーザーの目に留まりやすいことが特徴です。

ストーリーズ広告について詳しくはこちら

 

フィード広告

Instagramのフィード(タイムライン)上に流れる広告で、静止画もしくは動画とキャプション(テキスト)を利用できます。フィードはInstagramアプリを開いて最初に表示されるため、ユーザーの目に付きやすくなっています。一般の投稿と違い「広告」のラベルが表示され、CTAボタンなどを追加できます。また、自社アカウントをフォローしていないユーザーにも表示されます。

発見タブ広告

フィードに広告を掲載している場合、同じ広告を発見タブにも掲載することができます。
発見タブは、アカウントや投稿を検索する他に、ユーザーがフォローや「いいね」した投稿をもとに、他に興味を持ちそうな写真や動画をInstagramが自動で表示します。主に新しい情報を見つけたいユーザーが利用し、Instagramアカウントの50%が毎月発見タブを使用していると言われています。既存のターゲットに加えて新しいユーザーへリーチを拡大させることに役立ちます。

リール広告

リールは短い動画を作成・投稿できる、TikTokに似た機能で、「いいね」やコメントをつけることができます。投稿の合間に広告が流れる点や、縦長の全画面に表示される点はストーリーズ広告と同じですが、リール広告はリールタブの他、発見タブ、フィード面にも配信され、最長90秒までの動画をアップロードできます。

Instagram広告のフォーマット

Instagram広告には、目的や商材に合わせた多彩な広告フォーマットがあります。各フォーマットごとに配信できる場所も違いますので、サンプル画像とあわせてご紹介します。

画像広告・動画広告

Instagramの写真広告・動画広告
画像引用元:Facebook広告ガイド

Instagramの基本的な投稿フォーマットです。ストーリーズ、フィード、発見タブ、リール(動画のみ)に広告を配信できます。広告サイズ(縦横比)は掲載面によって規定が異なるので、掲載したい場所に合わせて作成することがポイントです。

カルーセル広告

Instagramのカルーセル広告サンプル画像
画像引用元:Facebook広告ガイド

カルーセル広告は、1つの広告に複数の画像と動画、リンクを設定できます。ストーリーズ、フィード、発見タブに配信可能です。カード状の広告が横並びに表示され、複数の商品を紹介する、紙芝居のように順を追って説明する、といったことが可能です。1つのカルーセル広告に最大10個のカードを設定できます。

コレクション広告

Instagramのコレクション広告
画像引用元:Facebook広告ガイド

コレクション広告は、カバーとなるメインの画像もしくは動画と、それに連なる商品詳細の画像で構成されています。フィードとストーリーズのみ配信できます。カルーセル広告は左右にスワイプさせて商品を切り替えますが、コレクション広告は縦のスクロールだけで商品を一覧できることが特徴です。商品カタログのように商品を眺められ、ユーザーの購入意欲を高めることができます。

ショッピング広告(商品タグ)

Instagramの商品タグ機能
画像引用元:Facebook広告ガイドを元に画像加工

ショッピング広告は、投稿に「商品タグ」を設置できる機能で、フィード、ストーリーズ、リールの各投稿に設定できます。投稿を見て商品が気になった人を自社サイトへ誘導できるため、購入までの導線がスムーズになり、コンバージョンの促進につながります。既存の投稿に後から商品タグを追加することもできます。

アンケート広告

Instagramのアンケート広告
画像引用元:Facebook広告ガイド

アンケート広告は、ストーリーズ広告に追加できる機能です。広告を見たユーザーに対し、スタンプで二択の質問を表示し、投票してもらいます。ユーザーはちょっとしたゲーム感覚で楽しみながら回答できるので、広告の閲覧時間が伸びたり、ブランドへの親しみやすさが増したりといった効果が得られます。

ブランドコンテンツ広告

ブランドコンテンツ広告は、クリエイターが投稿するコンテンツを自社広告として配信できる、タイアップ型の広告です。投稿記事には「タイアップ投稿」と明記され、通常の投稿とは区別されます。クリエイターのフォロワーに対して自社の商品をアピールでき、新規顧客の開拓につながります。自社アカウントの投稿でなくても効果測定を行えることもメリットです。

Instagram広告を効果的に運用するには

上手に活用すれば費用対効果の高いInstagram広告ですが、配信するだけでよいというものではありません。運用のコツや気を付けたいポイントをまとめました。

広告の目的やターゲットを明確にする

精度が高いInstagram広告のターゲティング機能を有効に活用するためにも、広告のターゲットを明確にすることが大切です。
どんなユーザーに自社の商品・サービスを知って欲しいか、ペルソナをしっかり立ててから広告を出稿しましょう。
ただし、広告を配信する対象を絞り込み過ぎてしまうと、思った効果が得られない場合があります。ターゲットを軸に柔軟な目標設定を心がけます。

ペルソナについて詳しくはこちら

クリエイティブ(写真・動画)にこだわる

Instagramは写真や動画のビジュアルをメインにした広告なので、広告のクリエイティブを魅力的に見せることが重要です。写真がイマイチではユーザーに目を留めてもらえません。ひと目で商品やサービスの魅力を伝えられるよう、クリエイティブの制作に力を入れましょう。

テストを繰り返し、配信の精度を高める

Instagram広告には「ABテスト」の機能があります。クリエイティブやオーディエンス、配置などを複数パターンテストし、どの戦略が最も効果的かテストを繰り返すことで、効果的な戦略が見えてきます。また、Instagram広告のターゲティング機能には機械学習が組み込まれています。配信開始から時間の経過とともに、どのオーディエンスが自社の商品にリーチしやすいか、といった情報が蓄積され、より効果的な広告配信がなされるようになります。

インフルエンサーマーケティング(インスタグラマー)の検討

自社に適した施策を検討するうえで、インフルエンサーマーケティングが相性が良い場合もあります。
下記の記事ではインフルエンサーマーケティングの基礎、インスタグラマーとInstagram広告の比較を詳しくご紹介しています。

まとめ

ここまでInstagram広告の特長や運用ポイントについて解説してきました。近年は次々と新しい機能が追加され、活用方法の幅もひろがっています。また、記事でもお伝えしたように、少額から手軽に始められるのがInstagram広告のメリットです。この機会にチャレンジしてみることをお勧めします。


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アクティブユーザーが多く、ターゲットにリーチしやすいFacebook。クリエイティブの質がカギとなるInstagram。それぞれの特徴を分かりやすく解説し、広告配信の「勝ちパターン」をご説明します。

  • 各広告の広告の特徴・メリット
  • ターゲティング方法
  • 課金方式・費用
  • 主なフォーマットとベストプラクティス

筆者紹介 muro

marketingX立ち上げ当初から関わり、運用型広告を中心に幅広い情報を発信しています。
Webマーケティング初心者でも分かりやすい・読みやすい記事の制作を心がけています。

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