離脱率と直帰率の違いは?|改善方法や効果的なWeb接客ツールの活用法

データソリューション

離脱率と直帰率は、どちらもユーザーがWebサイトを訪問後に、Webサイトから離れてしまうことを意味する指標です。離脱率や直帰率の割合を下げることは、コンバージョン率やユーザー満足度の向上につながります。本記事では直帰率や離脱率の違い、改善方法や効果的なWeb接客ツールを紹介していきます。

直帰率とは

what_is_bounce_rate

直帰とはWebサイトを訪れたあと、他のページへと移動することなくそのままサイトから離れてしまうことを意味する言葉です。Webサイトを訪問したユーザーが、他のページに移動することなくそのWebサイトから離脱をした場合、直帰1としてカウントされます。

直帰率とは、そのWebサイトの全セッションに対して、直帰にカウントされたセッションの割合を示すものです。

直帰率の計算式

Webサイト全体の直帰率を求める際には、下記のような計算式を使用します。

直帰率(%)= Webサイト全体の直帰数 ÷ 全セッション数 × 100

直帰率はWebサイト全体の直帰した訪問数(セッション数)を、Webサイト全体の訪問数(セッション数)で割って算出します。
特定のランディングページごとの直帰率を求める場合には、下記のように計算すればOKです。

直帰率(%)= 特定のランディングページの直帰数 ÷ そのページから閲覧が開始された全セッション数 × 100

Googleアナリティクスでの確認方法

bounce_rate_ga_01

ユニバーサルアナリティクスを利用している場合には、各種レポートで直帰率を確認できます。(上記画像はユニバーサルアナリティクスのものです。)

  • サイト全体の直帰率:[ユーザー]→[概要]
  • チャネルグループごとの直帰率:[集客]→[すべてのトラフィック]→[チャネル]
  • 参照元とメディアのペアごとの直帰率:[集客]→[すべてのトラフィック]→[参照元/メディア]
  • ランディングページごとの直帰率:[行動]→[サイトコンテンツ]→[すべてのページ]

上記方法で直帰率を確認できるのは、今のところユニバーサルアナリティクスのみとなっています。GA4にも直帰率という指標はあるのですが、ユニバーサルアナリティクスの概念と少々異なるため注意が必要です。

GA4の直帰率は「エンゲージメントのなかったセッション率」を意味しています。たとえばページ内を10秒以上閲覧したケースやスクロールをしたケース、動画を視聴したうえでページを移動せず離脱したケースなどは、直帰に該当しないのです。

bounce_rate_ga_02

離脱率とは

what_is_rate_withdrawal_rate

離脱とはWebサイトに訪問したユーザーが、外部サイトへ移動するなどして、そのWebサイトの閲覧を終了することを意味しています。離脱率とはユーザーがWebサイト内のどのページで離脱したのかを、割合で示したものとなります。

離脱率の計算式

離脱率(%)= 計測ページの離脱数 ÷ 全ページビュー数 × 100

離脱率は計測ページの離脱数を、すべてのページビュー数で割って求められます。「離脱数」は、Webサイト全体の訪問数やセッション数と同じです。

Googleアナリティクスでの確認方法

withdrawal_rate_ga_01

ユニバーサルアナリティクスでは、直帰率と同様に離脱率もレポートで確認できます。

  • サイト全体の離脱率:[行動]→[概要]で確認
  • 各ページの離脱率:[行動]→[すべてのページ]

サイト全体の離脱率で表示される離脱率は、ビューの平均に基づく数値です。
モバイルユーザーの離脱率は下記の手順で条件を絞り込むと、離脱しているページも含めて確認できます。

  1. セグメントの追加で[モバイルトラフィック]にチェック
  2. [行動]→[サイトコンテンツ]→[離脱ページ]

直帰率と離脱率の違い

withdrawal_rate_bounce_rate_difference

直帰率と離脱率はどちらもWebサイトからユーザーが離れてしまう行動を示すもののため、違いがわかりにくい部分もあるでしょう。

  • 直帰率:「すべてのセッション」に対し、そのページが「最初で最後」となった割合
  • 離脱率:「すべてのページビュー」に対して、そのページが「セッションの最後」となった割合

「直帰率」は訪問後どのページにも移動せずWebサイトから離れてしまうことをいいますが、「離脱率」は閲覧開始ページや直帰を問わず、そのページが最終閲覧となった割合を示すのです。

直帰率が高くなる場合の問題点や理由

bounce_rate_problem

Webサイトの直帰率が高くなる場合、どのような問題が隠れているのでしょうか。直帰率が高くなってしまう理由と合わせて解説していきます。

直帰率が高い場合の問題点

直帰率が高い=重大な問題があると考えてしまいがちですが、必ずしも問題があるとは限りません。たとえば1ページで完結するランディングページなどは、おのずと直帰率が高くなります。

ただし長期にわたって直帰率が高い状況が続く場合や直帰率が高まる理由が思いつかない場合には、一度改善すべき点がないか確認したほうがよいでしょう。

直帰率の高さが問題となるのは、対象のページがコンバージョンを目的としたページと異なる場合などです。集客ページにアクセス出来たとしても、その先のランディングページへアクセス出来なければ、コンバージョンへ結び付けることができないためです。

このような場合は、コンバージョンを目的とするページへ誘導できるよう、ページやコンテンツ、フォームなどの改善が必要となります。

直帰率が高くなる理由

直帰率が高くなる場合、果たしてどのような理由が考えられるのでしょうか。

  • 1ページで問題が解決した・満足した
  • 広告とコンテンツの内容の差が大きい
  • ファーストビューとの整合性が低い
  • 内部リンクが少ないから(回遊性の悪さ)
  • Webサイトの視認性の低さや読みにくさから

比較的多いケースでは、広告などで訴求した内容とランディングページ(最初に訪問したページ)の内容が大きく異なる場合です。検索ページから訪問した場合には、記事タイトルとファーストビューとの整合性が低い場合なども該当するでしょう。

どちらもユーザーに「思っていたのと違う」と感じさせてしまっていることが、直帰につながる理由です。

またページの読みにくさやわかりにくさなども、直帰率に影響してきます。訪問した際に欲しい情報が見つけられない場合や、ページの読み込み速度が遅い場合、スマホビューに対応していないため文字やページが読みにくいといった例もあるでしょう。

ほかにも、他のページへのリンクが少ない場合やランディングページへつながる導線が良くない場合なども、直帰率が高まりやすくなります。

LPでCVを上げるための改善方法については、以下の記事でご紹介しているので、ぜひこちらも参考にしてみて下さい。

離脱率が高くなる場合の問題点と理由

withdrawal_rate_problem

つづけて離脱率が高くなってしまう場合の問題点と、なぜ高くなってしまうのかその理由について解説します。

離脱率が高い場合の問題点

ユーザーは最終的にどこかのページで離脱するため、離脱率が高いページがあったとしても、それは必ずしも悪いことではありません。

たとえば申し込みが完了した後に表示されるサンクスページなどでは、ユーザーはすでに目的を果たしているため離脱率が高くなります。また販売サイトやドメインが異なるランディングページへのリンクを設置するなど、誘導を目的としているページも、離脱率が高くなります。

このように、離脱の理由がはっきりとわかっていて、それが目的に沿った行動であれば何も心配する必要はありません。ただし、意図せず離脱率が高くなっているページがある場合には、どのような理由で離脱しているのか把握しておく必要があるでしょう。

離脱率が高くて問題があるのは、下記のようなケースです。

  • 閲覧時間が短い場合
  • PV数の高いページ
  • お問い合わせフォーム
  • 購入ページ(カゴ落ち)

PVが高いページで離脱率が高い場合、そこからコンバージョンにつながるページへとうまく誘導できていない可能性が考えられます。

またお問い合わせページや購入ページで離脱が多い場合には、コンバージョンにつながっていないことが考えられます。この場合かなり大きな機会損失につながっている可能性があるため、改善を検討したほうがよいでしょう。

離脱率が高くなる理由

離脱率を改善するには、離脱率が高くなってしまう理由や原因を知ることが大切です。ユーザーが離脱してしまうのには、主に以下のような理由が考えられます。

  • 自分が期待していた内容と異なっていた
  • 読み手にストレスを与えている
  • 申し込みフォーム自体に問題や課題がある
  • 購入や申し込みに対する手間や不安がある

たとえばWebサイトに訪問したものの内容が期待したものではなかった場合、ユーザーはその場で閲覧を終了してしまうでしょう。

またWebサイトの表示が遅い、文字が小さい、改行がなく読みにくいなど、読み手がストレスと感じてしまうような場合にも離脱につながります。

コンバージョンを得るためのページで離脱率が高い場合には、申し込みフォームの問題も考えられます。入力フィールドが多い場合や、余計なリンクボタンの表示がある場合などにも注意が必要です。

直帰率や離脱率が高い時の改善策

withdrawal_rate_bounce_rate_improvement

直帰率や離脱率が高いと、機会損失にもつながりかねません。問題があるページは改善していくことが大切です。それぞれの改善策について解説します。

直帰率が高い時の改善策

直帰率が高い場合は、ユーザーが期待する内容となるように構成を改善することが大切です。また満足のいくコンテンツを提供することや、適切なタイミングで関連情報を提示してあげることで、別のページの閲覧を促すこともできます。集客ページの場合、そこからコンバージョンページへ誘導する導線の改善を行うことも重要です。

  • 広告とコンテンツ内容をマッチさせる
  • ページタイトルとの整合性を高める
  • ファーストビューの改善
  • ページの読みやすさの改善
  • ページの読み込みスピードの向上
  • サイト内リンクを適切に設置する
  • 申し込みフォームや内容の改善

セッション開始ページがコンバージョンを必要とするページの場合には、申し込みフォームの改善や訴求内容の改善により、直帰率低下へつなげることもできるでしょう。

離脱率が高い時の改善策

特定のページの離脱率を改善したい場合には、下記のような改善策を検討します。集客ページの離脱率を下げて、コンバージョンにつながるページへと誘導するよう改善していくことがとても重要です。内部リンクの設置やCTAなど、適切な導線設計が行えるよう改善を進めていきましょう。

  • ページタイトルとの整合性
  • 読みやすさを改善
  • 内部リンクや目的ページへつながる導線の設置
  • EFO(入力フォーム最適化)
  • 返品、送料などを明記しサイトの信頼性を高める

ヒートマップツールなどを活用すると、ユーザーがページのどの位置で離脱しているのかを知ることも可能です。上手に取り入れながら、改善すべきポイントを見極めていきましょう。

CVR向上のための改善方法については、以下の記事でご紹介しているので、ぜひこちらも参考にしてみて下さい。

直帰率や離脱率の改善に効果的なWeb接客ツールの導入も検討

withdrawal_rate_bounce_rate_tool

上記で紹介したような改善策を取り入れれば、直帰率や離脱率の改善につなげることが可能です。ほかにもポップアップやチャットボットなどのWeb接客ツールを導入することで、直帰率や離脱率を改善させることもできます。

代表的なのはチャット型Web接客ツールや、ポップアップツールです。どのような特徴のツールなのか、簡単に紹介します。

チャット型Web接客ツール

チャット型Web接客ツールとは、ユーザーとチャットを通じてやり取りをするタイプのツールです。チャットボットなど自動で対応するタイプと、オペレーターが直接やり取りをするタイプなどがあります。ユーザーの悩みや疑問、調べたいことに個別に対応することで、直帰率や離脱率低減へとつなげる効果があります。

離脱防止ポップアップツール

離脱防止ポップアップツールは、ユーザーがページから離脱しようとすると、画面にポップアップが表示される仕組みのものです。その他、キャンペーン情報の通知や申し込みページへのリンクを掲載することで、コンバージョンへと誘導します。ツールを導入することにより、ユーザーの行動や属性に合わせたポップアップ表示が可能です。

Web接客ツールについては、以下の記事でご紹介しているので、ぜひこちらも参考にしてみて下さい。

直帰率や離脱率を改善し、ユーザー満足度を高めましょう

直帰率や離脱率の改善は、ユーザーの満足度やコンバージョン率向上に大きくつながります。それぞれ割合が高いページがある場合にはその理由を把握し、適切に改善していくことが重要です。

チャット型Web接客ツールや、離脱防止ポップアップツールなど、Web接客ツールの導入もおすすめです。アクセス解析やヒートマップツールなども活用しながら、ユーザー目線に立ってWebページの最適化を目指しましょう。

クロスリスティングでは、高セキュアなWeb接客ツール「Siencaエンゲージ(グループ会社が運営する外部サイト”Sienca.jp”に遷移します。)」のサービスを提供しております。
Siencaエンゲージでは、Webサイトの成果を最大化させるためのサポートが充実しており、初心者にもやさしいWeb接客ツールです。
ご興味のある方は、お気軽にご相談ください。

著者(writer)
marketingX by goo 編集部

MA運用、データ活用基盤構築(CDP / BI構築)など、データ活用において幅広いお役立ち情報をお届けします。
弊社では、デジタルマーケティング活動において、データ活用基盤の構築から、顧客可視化、各種デジタルマーケティング施策の運用支援まで、一気通貫でご支援しております。
お役立ち資料もご用意しておりますので、ぜひ参考にしてください。

資料のご請求やご相談がございましたら、問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。

関連記事一覧