インバウンドマーケティングとは?基本と具体的な実践方法を解説

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インバウンドという言葉を聞けば、外国人観光客の誘致を思い浮かべるかもしれません。この言葉をマーケティングで使用すれば、顧客にとって有益なサービスを提供し、自社の商品やサービスの購入につなげる手法を意味します。

今回は、この手法を取り入れるメリットや具体的な手法などについて解説します。

Contents
  1. インバウンドマーケティングとは?
  2. アウトバウンドマーケティングとインバウンドマーケティングの違い
  3. インバウンドマーケティングの効果やメリットは?
  4. インバウンドマーケティングには課題もある
  5. インバウンドマーケティングの手順と具体的な実践方法
  6. インバウンドマーケティングはBtoBとBtoCどちらに向いている?
  7. BtoB向けのインバウンドマーケティングにはMA(マーケティングオートメーション)が重要
  8. 自社の目的に応じたインバウンドマーケティング導入がポイント!

インバウンドマーケティングとは?

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インバウンドマーケティングとは、顧客にとって有益な情報を提供することで、自然な形で企業に興味を持ってもらい、商品やサービスを購入してもらうマーケティング手法のことです。

この手法は、顧客に興味を持ってもらい、内側に引き込む手法であることから、外から内に入り込むことを意味する「インバウンド」の語があてられています。

似た意味のマーケティング用語にプル型があります。こちらは、SNSやイベント、検索エンジン、動画などで自社の商品・サービスを告知することにより、顧客の側から問い合わせてもらうよう仕向けるもので、インバウンドマーケティングと似た効果が出ます。

インバウンドマーケティングが重視される背景には顧客の消費動向の変化があります。後ほど述べますが、かつては企業側が消費者に告知をおくり、サービスに引き込むプッシュ型マーケティングやアウトバウンドマーケティングが主流でした。

しかし、最近は顧客が自ら情報収集してから商品・サービスの購入・利用を決定することが増え、従来型の告知の効果が大幅に低下しています。そのため、マーケティングの手法を変える必要性があるのです。

アウトバウンドマーケティングとインバウンドマーケティングの違い

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アウトバウンドマーケティングはインバウンドマーケティングとよく比較される手法です。両者の違いを表形式でまとめました。

アウトバウンドマーケティングインバウンドマーケティング
手法マスメディアの広告テレマーケティングDM(ダイレクトメール)訪問営業ブログ動画SNSホワイトペーパー
メリット企業側のタイミングや目的にあわせて広告戦略を策定・実行できる他社と差別化しやすい
デメリット消費者の反発を招くことがある効果が出るまでにある程度の時間やコストを必要とする

かつては、テレビCMに代表されるように、広範囲な人々に一斉に配信する広告形式が費用対効果を考えても主流とされる手法でした。しかし、個別化が進む現代においては、マス広告は必ずしも効果の高い手法とは言えなくなってきました。

顧客は自ら調べ、自分が求めている商品やサービスを探す傾向が強まっています。もはや、顧客は企業からの情報を黙って受け取る対象ではなく、主体的に情報を得ようと行動するように変化してまいりました。

それゆえ、高コストなアウトバウンドマーケティングは見直す必要があります。広告の効果を最大限上げるためには、企業が「欲している」顧客に適切な情報を提供するインバウンド型のマーケティングに切り替える必要があるのです。

インバウンドマーケティングの効果やメリットは?

マーケティング手法をインバウンドマーケティングに切り替える必要性がわかりました。ここからは、その手法を取り入れることによってどのような効果やメリットが得られるかについてまとめます。

最初からターゲットの絞り込みができる

1つ目のメリットは最初からターゲットの絞り込みができることです。アウトバウンドマーケティングでは、特定のターゲットに向けたアプローチが困難です。

テレビCMや新聞広告などと比べると、SNSや動画、ブログなどで展開するインバウンドマーケティングは対象を絞り込みやすく、ターゲットに合わせてコンテンツを作ることができます。

すると、自社サービスに強い関心を持つ層が、自分から情報収集し、問い合わせなどの行動をとってくれる可能性が高まります。その結果、質の高いリードの獲得につなげられるのです。

顧客の信頼や好感・共感につながる

2つ目のメリットは顧客の信頼などにつなげられることです。アウトバウンドマーケティングでは、自社のサービスに興味がない人にも広告が届けられます。すると、不要な広告を見た人が自社サービスや商品に対してマイナスイメージを持つかもしれません。

インバウンドマーケティングでは、ユーザーが知りたいと思っている情報を提供するため、悪印象を持たれにくく、好感を持たれやすいといえます。

費用対効果が高くコスト削減にもつながる

3つ目のメリットは費用対効果を高められることです。マスマーケティングでは、高額な予算をかけてCMなどを実施しても、自社サービスに興味がない人のもとにも広告が届けられるため、必ずしも費用対効果が高いとはいえません。

一方、インバウンドマーケティングでは、もともと自社の商品などに興味がある層に広告を届けるため、販売や問い合わせといったコンバージョンにつなげやすいのです。そうすると投じた資金に対して、多くのコンバージョンを得られる可能性が高まるため、余計な広告費をかけずに済みます。

効果の計測や分析が行いやすい

4つ目のメリットは効果の計測や分析がしやすいことです。インバウンドマーケティングでは、自社サイトに興味がある人が来訪してくれるため、解析ツールを使って広告の効果を分析しやすいというメリットがあります。解析ツールを使用すると、リード(見込み客)の反応も数値化できるため、現状分析がしやすくなります。

マーケティング部門と営業部門の連携により効率化が実現

5つ目のメリットはマーケティング部門と営業部門の連携によって、リードに関する情報が共有され、より効率化を図れるという点です。

マーケティング部門が見込み客であるリードを育成し、商品・サービスに強い関心をもつホットリードに育成します。そして、営業部門が的確にアプローチすることで売り上げにつなげるのです。

リードの悩みに適切に応え、希望の実現や悩みの解決のために自社商品やサービスを提案でき、的確なクロージングへとつなげやすくなります。そうすることで、効果的な成約率の底上げを図ることが可能になっていきます。

コンテンツを資産として残せる

6つ目のメリットはコンテンツを資産化できることです。インバウンドマーケティングのために製作したWebコンテンツは、自社の商品・サービスを説明するコンテンツとして、半永久的に使用可能です。

作り上げられたコンテンツは徐々に蓄積され、やがては会社にとって貴重な資産となるでしょう。

インバウンドマーケティングには課題もある

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インバウンドマーケティングには、ターゲットの絞り込みや顧客の共感性、効果測定がしやすいといったメリットがあるとわかりました。ここからは、インバウンドマーケティングの課題についてまとめます。

すぐに効果が表れにくい

インバウンドマーケティングは、すぐに効果が表れるマーケティング手法ではありません。顧客を取り込み、自社に興味を持ってもらうには長い時間がかかります。興味を持った後も、地道に顧客とのコミュニケーションを続ける必要があるため、目に見える成果が出るにはどうしても一定の時間がかかります。

特定のターゲットにしかアピールできない

ターゲットの絞り込みやすさはかえってデメリットにもなります。アウトバウンドマーケティングのように、不特定多数に一斉に働きかけるわけではないため、限られた範囲にしか自社の商品・サービスを告知出来ないのです。

コンテンツ作成のためのリソース確保が必要

良質なコンテンツを安定的に生成するためのリソースも確保しなければなりません。そのためには、メディアを運用するための人員が必要になります。また、外注するにしても一定の経費とチェックするための人員が必要です。

インバウンドマーケティングの手順と具体的な実践方法

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ここまで、インバウンドマーケティングのメリットや課題についてみてきました。では、実際に始めるとして、どのようにスタートさせればよいのでしょうか。具体的な手法についてまとめます。

潜在層へのアプローチ

最初にするべきことは、リードになる前の潜在層へのアプローチです。この段階では自社商品やサービスについて、あまり興味・関心を抱いていません。まずは、興味・関心を引くためのコンテンツを作成しましょう。作成するコンテンツは以下のとおりです。

  • ブログやWebサイト(SEO)
  • SNSマーケティング
  • 動画コンテンツ

これらのコンテンツ作成に当たっては、ペルソナを設定し、潜在的な顧客が興味を持ちそうな価値ある情報を適切なタイミングで提供するようにしましょう。そうすることで、自社サイトなどに誘導する道筋をつけます。

リードの獲得

自社サイトに人が流れる仕組みを作ったら、彼らを見込み客に育成しなければなりません。ダウンロードコンテンツを作成したり、イベントやセミナーを開催したり、問い合わせフォームを整えたりする中で、個人に関する情報を入手し、リードへの転換を図りましょう。

繰り返しコミュニケーションをとり信頼関係を築く

リードとの結びつきを確保したら、繰り返しコミュニケーションをとり、信頼関係を構築します。そのための手段としては、EメールやMAツールを活用することができます。連絡が途切れることが無いよう、定期的なコミュニケーションを心がけます。そのようにして、商品やサービスを実際に購入してもらい、顧客になってもらいます。

ファン化や既存顧客のロイヤル化

購入してもらったらそれで終わりではありません。購入後に手厚いフォローをすることで、単なる顧客から自社のファンになってもらうよう行動します。具体的には、商品を購入した顧客に対する継続的な情報発信や顧客からの悩みや疑問に関する問い合わせへの早急な対応をするなど、アフターフォローを徹底することです。

このフォロー次第で、一度きりの顧客で終わるのか、その後も関係が継続するかが決まります。

ファン化してもらえれば、商品・サービスの継続利用や継続購入が見込めるだけではなく、口コミ、知人への紹介などをしてくれるかもしれません。そのためにも、既存顧客の満足度をしっかり上げておく必要があります。

インバウンドマーケティングはBtoBとBtoCどちらに向いている?

インバウンドマーケティングは、お客様が企業や商品を自然に見つけて興味を持つようにする戦略で、BtoBおよびBtoCの両方に向いています。それぞれの状況やターゲットオーディエンスにより適切な手法が異なるため、具体的な適用方法を以下に詳述します。

インバウンドマーケティングのBtoB向きなところ

BtoB企業は、製品またはサービスの購入決定が通常、長期間にわたるリサーチと評価を必要とする傾向にあります。そのため、インバウンドマーケティングは、専門知識を共有し、顧客の課題を解決するための有用な情報を提供するのに役立ちます。
ブログ記事、ホワイトペーパー、ウェビナー、教育的なビデオなどのコンテンツを作成して、潜在的な顧客に対して価値を提供し、信頼関係を築くことが可能です。

インバウンドマーケティングのBtoC向きなところ

BtoCの企業では、製品やサービスはより直感的で感情的な購入決定に関連していることが多いです。インバウンドマーケティングは、ストーリーテリングやブランドのパーソナリティを通じて消費者とのつながりを深め、関心を引きつけるための効果的な手法となります。この場合、ソーシャルメディア、ブログ、動画、インフルエンサーマーケティングなどが有効な戦略となるでしょう。

インバウンドマーケティングの最終的な目標は、どちらのケースでもブランドへの信頼と関心を深め、最終的には購入につながる強力な顧客関係を築くことです。これにより、BtoBでもBtoCでも、企業は顧客の信頼を獲得し、長期的なロイヤリティを築くことができます。

BtoB向けのインバウンドマーケティングにはMA(マーケティングオートメーション)が重要

BtoB向けのインバウンドマーケティングにおいて、マーケティングオートメーションは以下のような理由から非常に重要です。

効率性の向上

マーケティングオートメーションは、時間をかけて手動で行われるタスクを自動化することで効率を大幅に向上させます。これにより、マーケティングチームは戦略的なタスクに集中することができます。

リードナーチャリング

長い販売サイクルが特徴的なBtoBでは、リード(潜在顧客)を段階的に顧客に変換するリードナーチャリングが重要です。マーケティングオートメーションは、リードの行動に基づいてパーソナライズされたコンテンツを提供し、彼らを購入に向けて進める手助けをします。

データ分析と洞察

マーケティングオートメーションツールは、顧客の行動、嗜好、興味を追跡し、これらのデータを利用して将来のマーケティング活動を改善するための洞察を提供します。

セールスとマーケティングの連携強化

マーケティングオートメーションツールは、セールスとマーケティングチーム間のコミュニケーションを改善し、共通の目標に向けて効果的に働くための一貫したビジョンを提供します。

自社の目的に応じたインバウンドマーケティング導入がポイント!

インターネットの普及にともない、ユーザーの動向が大きく変化しました。かつてのように受け身で情報を受け取るのではなく、自分から必要なサービスを探すように変化したのです。

この変化に対応するには、情報を押し付けがちなアウトバウンドマーケティングから、顧客が求める情報を提供するインバウンドマーケティングに転換する必要があります。

とはいっても、インバウンドマーケティングでは取り組む内容が非常に多く、社内のリソースを大きく消費してしまうかもしれません。まずは実現可能なことから取り組み、外部リソースの導入も視野に入れながら、企業ごとの課題に沿ったマーケティング手法を確立していくことが、企業の成長にとって重要なポイントとなっています。

著者(writer)
marketingX by goo 編集部

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