BIツール導入で成果を上げるためのポイントとよくある失敗例を紹介

データソリューション

BI(Business Intelligence)ツールは、社内外のデータを分析し、グラフや表を用いて視覚的にわかりやすく提示することで、迅速かつ精度の高い意思決定や行動に役立てられるツールです。近年では、企業戦略や財務分析だけではなく、マーケティング分析、顧客分析などにも活用されています。特に、マーケティング活動でBIツールを活用すると、集計・分析業務やレポーティング作業を効率化でき、PDCAサイクルの高速化のほか、施策の高度化にもつながるので注目が高まっています。

しかし、BIツールを導入したものの思ったように使いこなせず、データを有効活用できていないという企業は少なからず存在します。BIツールをビジネスの成功に結び付けるには、どういったことが必要なのでしょうか。ここでは、BIツール導入で成果を上げるためのポイントや、よくある失敗例について解説します。

BIツール導入後によくある失敗例

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BIツールを導入しても、収集しているデータを十分に活用できないのであれば、導入に費やしたコストや時間が無駄になってしまいます。まずは、こうした失敗を防ぐために、BIツール導入後のよくある失敗例から見ていきましょう。

BIツールを導入した目的が曖昧で、何をすればいいかわからない

BIツールの導入目的が曖昧だったために、どのデータを収集して何を分析し、どう活用していけばいいのかがよくわからず、そのまま使わなくなってしまうことがあります。

BIツールは売上分析、財務分析、人事データ分析など、様々な用途に使えます。マーケティング分析や顧客分析もそのうちのひとつです。BIツールは、用途が広いがゆえに導入目的がぼやけてしまうこともありますが、まずは自社で、どのようなデータ分析を何に役立てたいのかを明確にすることが必要です。BIツール導入の目的が明確でなければ、その目的に合致した機能を備えた製品を導入できているかもあやしくなってしまうでしょう。

BIツールについては、以下の記事でもご紹介しているので、ぜひこちらも参考にしてみて下さい。

正しい分析結果を得られていない

BIツールでこれまでのレポートと比較検討しようとしたところ、人によってデータの整合性がとれておらず、正しい分析結果が得られなかったということがあります。こうした問題は、データの定義が統一されていないと発生するものです。

例えば、同じ売上データを扱っている場合でも、税抜か税込か、返品をどう処理しているかなどによって数字は変わります。収集しているデータの定義が違えば比較ができないため、正しい分析結果が得られないのは当然です。データの定義を統一する、使用するデータを定期的にメンテナンスする、BIツールを使用する人のデータ分析に関するリテラシーを上げるといったことが必要でしょう。

BIツールを使える担当者が限られている

BIツールの操作自体は決して難しいものではなく、むしろ直感的に操作できる製品が増えています。しかし、BIツールの機能を使いこなすには、データ分析や統計に関する知識が必要です。分析手法や統計学について理解しているほど、データを多角的に分析して、有用な情報やインサイトを得ることができます。また、データを加工し、グラフなどで視覚化して、分析結果をわかりやすく提示することもできるでしょう。

こうした知識を持つ人材がいれば、周りの人もレポートを見てデータの意味を理解し、判断材料として活用できます。しかし、その担当者が異動や退職をすると、途端にBIツールの運用が滞ってしまうことがあります。こうした属人化を防ぐことも大切です。

データの収集や分析の習慣が社内に浸透しない

蓄積した様々なデータを分析し、その結果に基づいて意思決定や行動を起こすことを指す「データドリブン」という言葉があります。ビッグデータを含む多種多様なデータが収集可能な現在、データドリブンと呼ばれるようなデータ活用の習慣、さらには文化を社内に浸透させることが企業の競争力を高めるといわれます。

しかし、そうした土壌がないまま、BIツールを導入しても、すぐにデータを有効活用できるようにはなりません。よくあるのは、収集したデータが営業部やマーケティング部など各部門にそれぞれに存在していて、統合化されていないケースです。また、ツール運用の定義やメリットがきちんと社内に浸透していなければ、既存システムやExcelで集計・分析するやり方から抜け出せないといったケースもあるでしょう。

BIツール導入で成果を上げるためのポイント

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BIツールの導入によって成果を上げるためには、何が必要なのでしょうか。続いては、BIツールで成果を上げるために、押さえておくべき5つのポイントをご紹介します。

1.BIツールを利用する目的を明確にする

BIツールの導入前に、自社が持つ課題を抽出し、導入の目的を明確にしておくことが大切です。導入の目的が明確になれば、その目的にマッチした機能を持つBIツールを選ぶことができます。
また、BIツール導入後の効果を把握するためにも、数値化が可能な目標をKPIとして定めるといいでしょう。

2.データ管理とデータ分析の役割を分担する

BIツールを本格的に運用する上で、初めはデータ管理とデータ分析を別々の人が分担して担当するのがおすすめです。その理由は、データ活用がまだ社内で浸透していないときに、誰もが自由に運用していると、データの整合性がとれなくなってしまうことがあるからです。

そのため、まずはデータ管理担当者が定義を決めて、社内に散在するデータの中から、不正なデータや整合性がとれていないものを特定して解決させた上で、変換・統合処理して整備します。分析担当者は、その整備されたデータを使って分析するというプロセスを作ります。こうすることでデータの整合性がとれ、初めから正しい分析結果が得られるようになるでしょう。

3.運用ルールを統一し、ツールの使い方を周知する

データ管理とデータ分析の役割分担をすることに加えて、属人化を防ぐにはデータ管理とデータ分析それぞれ、複数人で担当するのがベターです。そのためには、データ管理においてはデータの定義、データ分析においては分析方法のルールをマニュアル化して、社内共有することが大切です。こうすることで、BIツールの運用ルールが社内で統一され、仕組み化していくことができます。

また、多くのBIツールにはダッシュボード機能が搭載されています。分析結果をビジュアライズして一画面にまとめて表示し、さらにフィルターによる絞り込みやドリルダウン、ドリルスルーといった機能を使って角度を変えながら見ることが可能です。このダッシュボードの見方や操作方法は、社内講習などで情報共有するといいでしょう。

4.データを利用する習慣を社内に浸透させる

BIツールは膨大なデータを扱うことができ、処理スピードも速く、多彩な分析が可能です。また、美しいグラフやわかりやすい表を使ったビジュアライズも得意としています。これまで、Excelで分析していたデータも、BIツールを使えばシステム上で素早く分析し、結果をわかりやすく提示することができるのです。

こうした、BIツールのメリットを社内に共有し、データを利用する習慣を浸透させることが大切です。例えば、分析担当者が作成したダッシュボードの活用方法をレクチャーするだけでも、社内のBIツールの使用頻度の向上や意識改革につながることもあるでしょう。

5.データ分析を活用する環境を見直し、定期的に改善する

BIツールの運用が本格化した後は、自社で収集しているデータ容量や社内環境に、現在利用しているBIツールが合っているかどうかを定期的に見直すことが必要です。データ活用の習慣や文化が社内に浸透すると、より多くの機能を使いたい、データ分析をほかのことにも活用したいといったニーズが出てくることがあります。

こうした場合は、新たな機能の追加やシステムを拡張させること、データ連携を追加することなどの対策が必要です。事業の成長に合わせて、BIツールの活用方法や運用方法のほか、活用環境の改善を定期的に行っていきましょう。BIツールの導入前に、ツールの拡張性の高さやデータの容量などについても事前に確認しておくのがおすすめです。

BIツールの選び方については、以下の記事でご紹介しているので、ぜひこちらも参考にしてみて下さい。

BIツールを導入することで、スピーディーな施策展開を行おう

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BIツールは導入することで、データ分析をもとにスピーディーに意思決定することや、マーケティング施策の実行へとつなげられるでしょう。BIツールを導入する際には、導入目的を明確にすることのほか、データの定義や運用方法について、全社的に周知させることが必要です。

BIツールをスピーディーに有効活用する上では、デジタルマーケティングに関連した知識に加えて、BIツール自体に関する理解が不可欠です。このような場合は、デジタルマーケティング施策のプロに任せることもひとつの手です。
NTTレゾナント株式会社および株式会社クロスリスティングでは、BIツールの選定・導入から運用の最適化まで、トータルな支援を行っています。BIツール活用についてコンサルタントに無料相談をご希望される方は、「BI導入コンサルティング」をご確認いただき、お問い合わせください。

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